甲府にある豊鮨の「若」こと若月大地。茶藝の道を極める若の旅の始まりは、母君との「ママ茶」からじゃ。鮨屋の命であるネタにノールックでこぼさず淹れるのは、かなりの集中力がいる。そして、重い急須。受け手の母君も湯呑を両手でしっかり持ち、安定安心のノールック。アガリを何千何万杯も淹れ、受けてこられたからこそ、なせる技である。見事な茶線が繋ぎ伝えるのは、茶同様少しビターで熱い愛なのかもしれない。
 
解説:白坂志雄人(茶藝師匠) 写真:前田景

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